2012年11月9日金曜日

ぼくらは都市を愛していた(神林 長平)|読書記録



「情報震」という発想が面白いと、どこかで紹介されていたのを見て、図書館で借りて読んだ本。
まるで違った様子の世界観での2つの話が交互に語られる構成になっていて、はじめは関係がさっぱりわからず、首をひねりつつ読み進めて行きました。どちらの話も一定の緊迫感があって先も気になるし楽しんで読めるのだけど、両者の関わりは終盤までなかなかわからず、上手いなあと思います。
2つの物語を結びつけているSF的装置も、すごく魅力的なもので、楽しい。都市を基底としていることやゲートキーパーなんて存在からBLAME! を思い出しました。
でも人を特別視しすぎかなあという気もします。認識世界ごとに異なるべきは意識を持つ持たないの別なく世界に在るすべてのものでないと変なのではないかと。意識がないと世界を持てない、ということに依って立っているために意識のあるものを特別視しているのかもしれませんが、必ずしもひとつの意識あるものにとって意識を持つものと持たないものが区別されるべきとはいえないですし。
何もかもまとめて揺さぶってしまいたいですが、自由度上げすぎると収集つかなくなるかもしれないですね。
時間をおいてまた読みたい本。

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