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2013年5月1日水曜日

自分ごとだと人は動く(博報堂DYグループエンゲージメント研究会 )|読書記録

ある人がある人に薦めていたので、近くの図書館で借りて読んでみました。天下の博報堂DYの網衆時代のマーケティング本。


「自分ごと」だと人は動く

消費者の移り変わりを、大衆→分衆→網衆というコトバで表現しています。網衆というのは初めて聞きました。クリエイティブ資本論も、WORK SHIDFTも民衆or消費者が多様化しているし、ますます多様化していくと述べていましたが、そのあたりはもう共通認識として理解していいのかなとおもいます。
網衆というのは、多様化した個が網のうように繋がって影響を及ぼしあってている様を表現しているようです。

消費者の多様化と、情報化社会によって身についたシェアする力とスルー能力。そんななかで、どうしたらメッセージを受け取ってもらえるか。
タイトルに有るように、いかに「自分ごと」と共感してもらうかがカギと展開していきます。

実例もあってわかりやすく、読みやすい取っ付きやすい本だとおもいます。

面白かったのはマーケティングの手法が変わっても、上手くやれるっていう自信が垣間見れるところ。どんなに個々の使える情報処理機能やアクセスできる情報が増えたって、朝から晩までマーケティングのこと考えているプロはつるりと入ってくるのかも。
情報処理がよりパーソナライズしていくなかで広告というものは広告のように見えなく、でも緻密に計算されて、するりと懐に入ってくるものになるんでしょうかね。

この本で書かれている方法論はものすご~く現実的で、よくあるWEBマーケの本みたいにマスメディアの力を軽視したりしていないし、現実をそのまま捉えて最適解を求めているみたいで好感が持てる。さすがです。仮にテレビが消えたって、彼らは滅びないだろうなとおもいました。

2013年4月27日土曜日

クリエイティブ資本論(リチャード・フロリダ)|読書記録

リチャード・フロリダさんのクリエイティブ資本論を読みました。リチャード・フロリダさんはトロント大学の都市社会学者で、クリエイティブ・クラスのコンセプトで有名です。



クリエイティブ資本論―新たな経済階級の台頭

3つのTという考えをベースにして、実例による検証と、都市や企業がそれを捉まえるためにどうしていくべきかという話が展開されます。

3つのTとは「Talent(才能)」「Technology(技術)」「Tolerance(寛容性)」で、これらが揃っている場所で価値ある物が生み出されているとしています。

特にTolerance(寛容性)の話は面白いです。
その地域の同性愛者の数から割り出すゲイ指数や、芸術家などの数から導くボヘミアン指数を用いて地域の寛容性を評価しています。
そしてアメリカの各都市におけるそれらの数値と、地域の経済性、発展性に強い相関性を持って寛容性の重要性を訴えます。

そして、この多様な人達に居心地のいい場所に、Talent(才能)が集まり、Technology(技術)と相まって発展を満たしていくという考え方をベースに、都市や企業がどのような環境を提供していくべきかという話を展開していきます。

また、クリエイティブ・クラスという新たな階級のコンセプトについての記述も多いです。彼らにどんな傾向があり、何を好むのか。主にワーキング・クラスとの対比で描かれています。

クリエイティブ・クラスについて著者は、すでに台頭し、これからの社会を主導していく階級としています。けれど著者も懸念しているように、これらの人達自身の階級としてのまとまりや自覚は薄いと思います。

でも僕はそれで良いと思っています。著者の言うようにクリエイティブ・クラスは多様性のある環境を好みます。階級としてのまとまりを求めるという行為は、多様性に対する寛容性とは逆行することのように思えるのです。

正確に言えば、著者は多様性に対する寛容性のある場所をクリエイティブ・クラスは好むとしていますが、クリエイティブ・クラスそのものが多様性を持っているとは断定していないように思います。実際、クリエイティブ・クラスはアクティビティが好きだ、といったように類型化を試みています。

僕はこのところには少し疑問を感じていて、クリエイティブ・クラスそのものが多様性を持っていて、そのような類型によって捉まえるのは難しいのではないかと思っています。(例えば彼らがみんな長時間労働するかどうかは疑わしいと思っています。)

そして、その多様性の中から、またかつてのように大多数の人に受け入れられる(あるいは大多数を支配する)新たなスタンダードが生まれるのかもしれないと思います。でもそれほどのものを生み出すためには多様性という創造性の温床が必要なのではないでしょうか。

だとしたら、社会は一度発散せんばかりに多様なセグメントに分解されていくのかもしれません。著者の言うような現在のクリエイティブ・クラスが階級としてまとまって社会を変えていく、というシナリオはちょっと腑に落ちないのです。





2013年3月16日土曜日

残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法(橘玲)|読書記録

勧められてよんだ橘玲さんの『残酷な世界で生きのびるたった一つの方法』の感想などのメモ。


残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法

タイトルから受ける印象は「方法」のところに重点を置いているようだけれど、中身の配分は逆。本の大半が、この世界がどんな風に「残酷な世界」であるかの解説に割かれている。

進化心理学を軸にさまざまな文献を引用しながら人間社会、日本社会がどういうものなのか、人間がどういう性質を持った生き物なのか、著者の持論が展開されている。

書名の「生き延びるたったひとつの方法」は最終章でやっと触れられる。基本的には著者がこの本の1年前に出版している『貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する』の「雇われない生き方」≒マイクロ法人となるというのがその答えだ。

そういう意味では、以前から著者が主張している「雇われない生き方」を支持するような文献を集めて解説しているというふうにも取れる。一次資料にあたっていないので、それぞれの説がどの程度信憑性のあるのかはわからない。

とはいえ、ぼくらの生活する世界やぼくら自身の性質についての記述は読んでいて面白いし、腑に落ちる説が多い。少なくとも冒頭で挙げられている自己啓発が謳っているような「努力して自分を変えて幸せになる」という文句よりはずっとずっと納得感がある。

著者の述べる「残酷な世界を生き延びるたったひとつの方法」に賛同するかどうかは別として、この世界や自分がどういうものか考える一助になる良い本だと思う。

「残酷な世界」とタイトルにあるけれど、世界が残酷だ、というよりは、常識を捨てて(著者の主張する)真実を受けいるという行為自体が人にとって残酷かもという印象。受け入れるなり、1つの考え方として認められれば世界はそんなに残酷ではないと思う。

いろいろ面白い話があったけれど、一番印象に残っているエピソードは著者の就職にまつわる話だったかも。カネコさんと著者のやり取りが妙に面白い。

しかし『〜する方法』ってタイトルの本多いね


2013年2月1日金曜日

キッシンジャー回想録 中国(ヘンリー・A.キッシンジャー)|読書記録

年末くらいから、少しづつ読んでいた『キッシンジャー回想録 中国』上下巻をようやく読み終えました。ドイツ出身の国際政治学者でアメリカのニクソン政権およびフォード政権期にて国家安全保障問題担当大統領補佐官および国務長官を務めたキッシンジャーによる回顧録の一つ。

アヘン戦争前後から第5世代までに渡る中国の政治と外交について、実際にその外交に携わったものの視点で述べていてとても興味深いです。文章も読みやすくボリュームはありますが読むのは辛くありません。
著者の立場上自然なことですが主に中国とアメリカの外交について書かれています。両国がそれぞれのイデオロギーを掲げつつも、実利を求めて距離を測り合う様子が鮮やかに描かれています。中国の歴代のリーダーに対するキッシンジャーの評もとても面白いものです。彼が相手を理解することに努力を惜しまなかったことが伺えます。イデオロギーと距離を置き、冷静な視点で評価している点に交換が持てます。

碁とチェスの違いをもって中国とアメリカをはじめとする欧米の戦略の違いを解釈している記述も興味深かったです。その後もたびたび中国の行動を碁の戦略になぞらえている記述が見られかなり重要な差異と受け取っていたのでしょう。

著者の主観も大いに入っているとは思いますが、近代以降の米中外交を概観できる良書と思います。



キッシンジャー回想録 中国(上)



キッシンジャー回想録 中国(下)

2012年12月2日日曜日

THE FHUTRE IS JAPANESE(VA)|読書記録


日本をテーマにしたSFアンソロジー。日本人のものが5篇、海外の人の作品の翻訳物が8篇。翻訳は結構不自然な言い回しが目立って、好みではなかった。わざと翻訳っぽい翻訳をしているのかもしれないけれど、それにしたって、というのがちらほら。以下、それぞれの雑感。敬称略。


◎「もののあはれ」 ケン・リュウ
震災直後の日本人への海外から評価を思い出す、ステレオタイプな日本人像って感じ。でも割と好き。自己犠牲の描写は『アルマゲドン』とか『インディペンデンス・デイ』とかでも出てくるし、日本に対するイメージ独特のものではないのだろうと思うけれど、滅亡に瀕する地球で、他地域では動乱が起きているのに日本では静かな生活が続いているという描写は、彼の日本人へのイメージなんだろうなと思う。この著者のストⅡ日本人キャラみたいな名前はなんなんだろ。

△「別れの音」 フェリシティ・サヴェージ
ごちゃごちゃしてあまり好みではない。ベーシックインカム導入のベースにSF装置があってちょっと吹いた。

○「地帯兵器コロンビーン」 デイヴィッド・モールズ
日本といえば、ロボットアニメ、というのもひとつのイメージなのかも。アニメノベライズ風。短編には収まりきっていなかった印象。ロボットアニメを題材にして、ハリウッドで作る戦争映画みたいなのりでガチで書いてる作品あったら面白いだろーなあと思った。この人だけ著者紹介で殆ど何も書かれていなかったのはなぜだろう。

△「内在天文学」 円城塔
世界観の説明に終始している感じで好みではない。

○「樹海」 レイチェル・スワースキー
ホラーとSFの境目ってなんなんだろうと思いつつ読んでいた。日本人が描いていると言われても信じるかも。

△「」 パット・キャディガン
困った、タイトルも中身も思い出せない。

◎「ゴールデンブレッド」 小川一水
この本の中では一番面白かった。文化交換をベースに日本文化についても書いていてテーマにも合っている。ほっこりするストーリに皮肉が透けて見えて面白い。

△「ひとつ息をして、ひと筆書く」 キャサリン・M・ヴァレンテ
中国系ファンタジー。正直良くわからない。

△「クジラの肉」 エカテリーナ・セディア
捕鯨文化、というのも日本に対するイメージの一つだよね。

○「山海民」 菊地秀行
物語は好みだけど、世界感がおおざっぱ。バランスが難しい。

△「慈悲観音」 ブルース・スターリング
対馬が舞台の歴史改変小説。ちょっと良くわからない。

◎「自生の夢」 飛浩隆
SF装置がちょっと、ぼくらは都市を愛していた(神林 長平)の情報震に似ている。描いているものは全く違うけれど。情報社会という言葉が出て久しく、いまの生活の情報インフラへの依存度を見ると、それに異常が起こったら、という発想がたくさん出てくるのは自然かも。そういう意味ではホラー味もあるよね。

○「The Indifference Engine」 Project Itoh
何故英文掲載したのかよくわからない。読んだことあったので割愛。

「ゴールデンブレッド」が良かった。小川一水さんのもの、他にも読んでみよう。

2012年11月18日日曜日

不連続な世界(恩田陸)|読書記録



恩田陸さんの書く物語には、完全にオカルトというか超常現象みたいなものが存在する物語と、完全に現実世界ベースの物語と、両者の間の物語があると思っていて、ぼくは最後のものに好きな作品が多いです。
その間っていうのは、ある現象についてオカルトっぽい記述と、現実的な記述、両方で描写し、どちらでも説明がつく状態で、どちらかに断定しない書き方のしてあるものです。なんというか、人の目を通して発現するオカルト的な事象の描き方がすごく好きなんだと思います。

この『不連続の世界』に出てくる主人公は『月の裏側』にもできていて、『月の裏側』は完全にオカルト、というかSF?の部類でした。一方『不連続の世界』の方は両者の間のもの。連作短編なので、一作ごとにその度合は振れていますけれど。こっちのほうが大分好みです。

ある人にとってオカルティックな現象を、別の人の視点で現実的な説明をする。あるいは説明をしたものの疑問を残す。あるいは逆にある人にとっての現実的な現象を、別の視点でオカルティックに説明する。
そういうものが入り交じって、ああ、不思議なものはきっとすぐ近くにあるんだろうという気にさせてくれる、形容しがたい感覚が存分に味わえました。
『六番目の小夜子』が好きな人はきっと好きになるんじゃないかなあと思います。

ここでの「オカルト」という言葉は現実世界で存在すると一般に認められてないものを指して使っています。SFからファンタジー、幽霊妖怪、超常現象ひっくるめて。

金星を追いかけて(アンドレア・ウルフ)|読書記録


今年2012年は、5月の終わりに金環日食があり、それなりの報道もされて盛り上がっていました。僕も通りがかりの人に観測グラスを借りて金環日食を見ました。でも、その直ぐあと、6月にあった金星の太陽面通過についてはメディアの扱いは金環日食ほど大きくなかったように記憶しています。
実は金環日食は、地球上のどこかではほぼ毎年見られるものです。一方金星の太陽面通過については、次に地球上から観測できるのは2117年であり、レア度の面ではこちらのほうが貴重な天文現象でした。現象の派手さからいくと、日食のほうがインパクト大きいかもしれませんけれど。そう言いながら、私は見逃したので、リアルタイムで見たいと思ったらあと105年ほど健康に生きなければいけないのですが。
このアンドレア・ウルフの『金星を追いかけて』という本は、1761年と1769年の金星の太陽面通過の際に起きた、「史上初の世界的な科学プロジェクト」について、多くの文献を元に書かれた本です。そのプロジェクトに関わった人々を軸に、臨場感のある語り口で綴られた群像劇であり、関わった人々ひとりひとりのドラマ、当時の世界情勢や、世界に対するこの天文現象のインパクトなどが読み取れ、初めから終わりまで楽しく読めました。
高校生の頃に学んで微かに記憶の底に残っている歴史上のイベント、人名や地理上の名称などもそこかしこにあって、それが実際に人の人生に影響を与えてひとつの物語となっているのを読むと、あの頃詰め込んだ知識はたしかに世界とつながっていたんだなあと感慨深いです。その点では、学生のの頃にこういう本を読んでいたらよかったのかもしれないなとも思いました。

2012年11月9日金曜日

ぼくらは都市を愛していた(神林 長平)|読書記録



「情報震」という発想が面白いと、どこかで紹介されていたのを見て、図書館で借りて読んだ本。
まるで違った様子の世界観での2つの話が交互に語られる構成になっていて、はじめは関係がさっぱりわからず、首をひねりつつ読み進めて行きました。どちらの話も一定の緊迫感があって先も気になるし楽しんで読めるのだけど、両者の関わりは終盤までなかなかわからず、上手いなあと思います。
2つの物語を結びつけているSF的装置も、すごく魅力的なもので、楽しい。都市を基底としていることやゲートキーパーなんて存在からBLAME! を思い出しました。
でも人を特別視しすぎかなあという気もします。認識世界ごとに異なるべきは意識を持つ持たないの別なく世界に在るすべてのものでないと変なのではないかと。意識がないと世界を持てない、ということに依って立っているために意識のあるものを特別視しているのかもしれませんが、必ずしもひとつの意識あるものにとって意識を持つものと持たないものが区別されるべきとはいえないですし。
何もかもまとめて揺さぶってしまいたいですが、自由度上げすぎると収集つかなくなるかもしれないですね。
時間をおいてまた読みたい本。

2012年9月27日木曜日

『桐島、部活やめるってよ』|読書記録


映画、おもしろかったので、文庫版を読みました。朝井リョウさんの『桐島、部活やめるってよ』。

アマゾンに酷評が多かったので楽しみにしていたのだけれど、文体も読みやすいし内容も映画に比べてひどいってことは全然なかった。
映画と違って、短編連作といったスタイルで、それぞれの人のエピソードはあんまり絡んでいない。1人称描写で内面描写が多くて、そんなに濃いイベントも起こらない。決定的な変化があるわけでもない。でもすごく優しくさり気ないかたちで、たしかにそこにあるんだろう小さな変化を綺麗に掬いとってる。

そういう描き方って、やっぱり小説があってるんだろうなと思う。映像でもモノローグを入れることもできるけど、それが中心になるのは違和感ある。で、モノローグを入れないとなるとやっぱりそれなりのイベントがないと人の変化って表現するのが難しい。映画で桐島がより重い存在としてみんなにのしかかっていたり、キスシーンや屋上のゾンビシーンやバレー部のシゴキシーンがはいるのはわかりやすいイベントが必要になるからなんだろう。最期の宏樹と涼也の会話もそうだし。
映画は映画ですごく好きだけれど(橋本愛は美しいし)、そういったイベント無しにさっと掬い取る小説の描き方もとても好きだ。

教室はとても特異な場所だと思う。同じ時期に近い場所で生まれたってだけであんなにも多くの人が狭い場所に座って同じ方向を見ている。でもその中には断絶があって、みんなが同じ物を見ているわけじゃない。たぶん、学校がなければ一生会わないような人たちと空間をシェアしてる。あんなに狭い空間をシェアしてるわけだから、断絶があったってやっぱり袖が触れ合うわけで、そこで摩擦があって、ドラマが生まれるんだろうな。

ひかりそのものだ、という顔はそこから生まれたのかもしれない、とも思う。



『トリガール!』|読書記録

なんとなく、図書館で目についてので読んだもの。中村航さんの『トリガール!』。
さらっと読めて、展開も先が読めるくらいにわかりやすくて、だけど読むのは楽しい文章。清涼炭酸飲料を飲むような気持ち。
後味もすっきりで飲んだことすら忘れそうな感ある。

2人乗りの機体にこだわってるということで芝浦工大がモデルなんでしょうか。実際公開告白とかやったらしいし→http://tbt.bird.cx/museum/S-180/s180.html
大学生の時に100人超のプロジェクトに関わるっていうのは随分すごいことのように思える。得るものあるだろうし楽しいだろうなと(同じくらいきついと思うけど)。そういう部分はこの本ではあんまり描かれてなかったですね。

ノンフィクションとかドキュメンタリーあったら読みたい。

2012年9月1日土曜日

『桐島、部活やめるってよ』をみて思い返したことなど|鑑賞記録

『桐島、部活やめるってよ』をみてきた。

小説は読んでいません。
久しぶりに映画館で映画を見たので、そのおかげで2割増しくらい高評価になっていると思う。映画館の大画面で明るい場面が表示されるだけでドキドキした。あの動悸が作品自体の良さからきた感動だと頭が勘違いしてしまう。吊り橋効果みたいなものだと思う。日常的に映画を見ていたらそんなことはないと思うけれど。

小学校から高校くらいまでの生活に、確かにあった、あるいはあったと今思っている風景の断片をわかりやすく描いている。サッカーでメンバー選ぶところとか。公式サイトの特典映像の女の子4人組の友情についての話も良い。たしかにそこに学校があると思えた。それを積み重ねて物語をドライブさせていく構成はとても好み。
そして橋本愛が凄まじかった。どのシーンも好き。あの美しさ見るだけでも価値あるんじゃないかと思う。
自分の高校生活を省みたり、今の高校生たちを見ていて、ちょっと整合性ないかなと思うところもあるけれど(吹奏楽コンクールの時期とか)、瑣末なことだと割り切ればいいと思う。

この映画を見て思い出した感覚は、高校より中学の時の生活に近い。僕が通っていた高校は進学校だったこともあって、「学業成績」っていう統一されたものさしが一応みんなの頭ん中に入ってた。でも中学の時は「学業成績」とか「運動」とか「垢抜け具合」とか「腕っ節の強さ」とか「趣味に関する知識」とか、いろんなものさしが混在していて、どれも支配的ではなくって、それぞれがそれぞれのものさし使って測り合っていた。小学校中学年くらいまでの、近くに住んでいてみんな仲良し、みたいなところから、それぞれ自分の選んだものさしに則したグループに分かれつつあったのが、決定的になったのも中学の頃だった。映画に出てきた女の子4人組のように。
あの頃、そうやって学校という小さな社会が分化していく中で味わった、安堵と疎外感が胸に蘇ってきてすごく動揺した。その動揺が今も胸に残っているのでこうして書きとめようとしている。


以下は映画を見て思い返した昔話。改竄された記憶の可能性も大いにある。なんとなくメモ。

高校1年生の秋、部活をやめた。3年生が多かったが何故か2年生が1人しかおらず、夏休み前に部長から会計やらなにやら部の雑務を僕が引き継いでいた(さすがに部長になったわけではなかったと思うのだけれどその辺りはよく覚えていない)。
2週間のとても短い夏休みが終わって、休みの終わりに部長が海で亡くなったことを知らされた。葬式の様子はおぼろげに覚えている。
そのあと、僕は部活へ行かなくなって、そのまま辞めてしまった。おそらく。この時期の記憶は曖昧ではっきりしていない。そして何より、イベントとしては少しは覚えているのだけれど、その頃なにを考えていたのか、なにを感じていたのかは、全く記憶に残っていない。

人の記憶や感情は儚い。昔のことを思い出してもし感情が昂っても、それはあくまで今の感情だ。そのもとになる思い出すら大いに改竄されているんだろう。だから、その時々の気持を大切に、なるべく早く行動に反映すべきだと思う。行動はカタチに残るから。なにもせずに考えていたり感じたりしたことも未来の自分を作る要因の一つになるとは思う。けれどそれが未来を大きく変えると思えるほどには、自分を信用出来ない。これは今思い返しての反省。

僕は菊池くんのような万能人間ではなかったけれど、一生懸命やっている人たちを不思議に思いながらも眩しく見ているという点で彼に一番共感したかも知んない。

2012年8月17日金曜日

眠れぬ夜の仕事図鑑|鑑賞記録


「おやすみなさい」のそのあとで

久しぶりに映画館で映画見ました。ニコラウス・ゲイハルター監督の眠れぬ夜の仕事図鑑。
ドキュメンタリー映画ですが、インタビューとかそういうのではなく、まるでカメラが存在しないかのように淡々と撮られた"夜の仕事"の映像がトクトクと流れていく形式。眠い時に見ると眠ると思います。ちょっと眠りました。
どの仕事も昼間もあるんじゃないだろうかとも思うのですが、それが多くの人が眠っている夜中にも粛々と行われているという単純な事実がひたすらつきつけられます。
はたして、それがなければ世の中回らないのかと言われれば、まーそんなこともないんだろうな、と思います。でも彼らのおかげで誰かの生活がより良いものになっているのは間違いないでしょう。仕事というのは基本的に、誰かの役に立つことだ、ということを思い出させてくれました。
誰かの欲望が誰かの生活の糧になるのなら、欲望というのも悪くないなと思います。夜中に一人で出来る仕事も選ぶことが出来るというのは、素敵なことだと思います。世の中がそういうシステムで動いていることに感謝したい気分。

2012年8月13日月曜日

成功する雑貨屋さん/色彩の教科書|読書記録

最近の読書記録。一冊目はマツドアケミさんの『成功する雑貨屋さん ショップ経営に欠かせないこと―27歳で始めた雑貨ビジネスを4年で年商1億円にしたネットショップ&小さな店の経営術 』。別に雑貨屋を本気で開きたいわけではないが図書館の新刊コーナーで目に止まったので。
事例を交えてコンセプトの決め方から計数管理まで触れていて、雑貨屋作りたいなあという人は気持よくモチベーションあげられるんでないでしょうか。あと、実店舗とネットショップを組み合わせるというところに軸を置いているようです。その辺りの相乗効果みたいなことにはもうちょっと触れてくれたらもっと面白いかも。
印象にのこったのは路面店よりも2階を選ぶという下りです。流そうと思えばさらっと読めて商売やる人にはそれなりに学んだり思い出すことがあるんでないかと思います。


2冊目は芳原信さんの『使える!色彩の教科書』。ええっと、面白くなかったので途中で放り出しました。何色の服を着てショプに入ってきた人には、こういう接客をするのが良いみたいなところまで。色彩検定のテキストでも読んで、自分の体験に即した事例について自分で考えてみたほうが自分にはあうかなという感じ。もしかしたら後半面白くなるのかもしれないですけれど、無理して読むことはないかなと。

2012年8月9日木曜日

P-01D(rooted)導入ほぼ5日め感想

Lynx 3DからP-01D(root化済)に機種変更してほぼ5日。
メイン携帯ではあるけど電話やメールなど殆ど使わず、音楽プレイヤとメモ用カメラとしての用途で一番使っている人のレビューです。
ほぼ2年前の機種とほぼ1年前の機種の誰得比較メモ。

まずP-01Dに変えて1番良かったことと困ったことを1つずつ

1番良かったところ:とにかく小さい!
rayやSXなどのソニエリのものには負けるけれど、スマホとしては最小クラスですよね。前に使っていたLynx 3Dが”でかい、厚い、重い”だったので、この携帯性はすごく嬉しい。もちろん画面は小さくなってしまうけれど、入力に関しては特に問題ない感じ。Google日本語入力で日本語はフリック、英語はqwertyキーボード使っていますが特に問題ありません。

一番困ったところ:最大音量が小さい
Lynx 3Dの6割程度でしょうか。目覚まし機能を使うには致命的かも。疲れてる時は無視して眠ってしまうレベル。据え置きの目覚まし時計は設定操作が面倒なので携帯メインで起きる時間コントロールしている人間にはちょっとつらい。でも、音楽聞いたり、動画見たりするぶんには全く問題ないレベルです。

2012年8月14日追記
目覚まし時計の音量については、音圧の大きなアラーム音源ファイルを使うという単純な方法で改善しました。


以下項目別に所感など

デザインとか携帯性とかカタチのこと
Lynx 3Dもそうだけれど、はじめのiPhoneとか裏面がカーブカーブしていたり、4隅がまあるいのはあまり好きではなかったので、P-01Dが比較的ソリッドな印象にまとまっているのは好み。
あと、電池カバーがデザインに直結しているのも良い。白にしてなかなか綺麗なんだけれど、飽きたらカラーリングしてみようと思う。
携帯性については上で書いた通り、小さくて素晴らしいです。

音楽プレイヤーとして
電話とかメールとか、あんまりしないし、データ通信の契約もしていないので携帯なんに使うの?っつったら音楽プレイヤとカメラ、電子書籍閲覧に一番(時間的には)使っています。特に前者。といっても特に音に拘りがあるわけではないので、ストレスなく再生できれば良いのです。プリインストールの音楽プレイヤーでも良いのですが、Android2.3だと画面ロック時に操作ができないで、ロック画面にウィジェットがでて、シンプルで軽いMediaPlusをLynx 3Dの時から使っていて、P-01Dでもそのまま使っているので、ここで特に差はないです。ただ、P-01Dではイヤホンを挿していない状態で本体スピーカで再生できて、音もまあ聞けるレベル(昔持っていたiPod nanoのビデオ取れる奴よりよっぽどまし)なのでその点は良くなりました。また、何度も書くように携帯性がとっても良くなったので音楽プレイヤーとしての価値もその分上がった気はします。

カメラ
画素数はLynx 3Dにくらべてほぼ半分の500万画素です。といっても携帯のカメラで最大記録サイズで写真撮ることなどほぼ無いので特に問題ありません。Googleのインスタントアップロードの制限サイズくらいの大きさのファイルが出来れば十分です。そもそもあのちっさいレンズとCMOSに画素数詰め込んでも、、、という気がします。
メモ的な使い方と、LentoとかInstagramなどで、トイデジ+ソーシャルな使い方しかしないので、まあ写ればいいでしょうと思っていましたが、Lynx 3Dにくらべるとレンズが明るいのか理由はよくわかりませんが薄暗いところでもブレずにとれることが多く嬉しいです。以前は夜の自室でメモ撮りしようと思ってもぶれて使い物になりませんでしたが、P-01Dでは綺麗に取れるので重宝しています。

電子書籍閲覧デバイス
Lynx 3DのときからKindleをいれて、急に手持ちぶたさになった時とかに読むようにしていました。この点では画面小さくなったぶん、やっぱり読みづらいですね。まあがっつり読むときはKindleとかハードコピー使っていて、あくまでサブの位置づけなのでそこまで問題はないです。

文字入力
Google日本語入力で日本語はフリック、英語はqwertyキーボード使っていますが特に問題ありません。もちろん画面が小さくなったぶん押しにくいですが、そもそも以前の機種の時点で押しにくくて、五十歩百歩というか大差ないレベル。Google日本語入力は初めて入れましたけれど、便利です。操作性は変わりませんが予測などで入力速度は早くなります。

操作性全般
P-01Dはroot化したのでドコモやパナソニックのホームや文字入力なんかは全部消してしまって、デフォルトのホームとGoogle日本語入力で使っています。操作性はそんなに変わらないかなあ。画面は小さくなりましたが、気持ち反応やレスポンスがいいのか、使い勝手はこっちのほうが良い、というか気持よく使えています。電源ボタンが左側面にあるのと、ハードボタンの並びにはまだ慣れませんが、時間の問題でしょう。

バッテリー
連続待ち受け時間公称値やバッテリーの容量はLynx 3Dのほうが大きいのですが、P-01Dはroot化してアプリを掃除したかいがあったのか、バッテリーの持ちはだいぶん良いです。Lynx 3Dは朝フル充電の状態から充電しないと、次の日の朝の目覚ましがなるまえには電池が切れていましたが、P-01Dは次の日の夜までは持つ感じです。これは嬉しい。

とりあえず以上です。全体としては変えてすっごく良かった。満足度の高い買い物でした。さしあたり今の用途が変わらない限りはしばらく使えそうだなあという気持ちです。

2012年8月6日月曜日

陽だまりの彼女/ボトルネック|読書記録

先々週、かな?平塚から電車で東京へ行く前に本屋へ寄って、新潮の2冊買うともらえるというキャンペーンのブックカバーが可愛かったので文庫を2冊買ったときの本。どうせなら普段読まなさそうなものにしよう!ということで選びました。

1冊目は帯に「女子が男子に読んでほしい恋愛小説」みたいなことが書いてあり、裏表紙の概略には「完全無欠の恋愛小説」と書いてあって、下手したら一生読まねえ、と思ったので選んでみました。越谷オサムさんの『陽だまりの彼女』。

なんだか食合せの悪い食材つかって作った料理でお腹こわしたような気分。なんでそれいっしょにしちゃったのって感じ。後半になって明らかになる設定を加えたことで前半の部分がむしろ損なわれてしまっちゃったように思えました。物語っていうよりエンターテイメントだと思えばよいのかもしれないですが。オチも好みではない。


2冊目は米澤穂信さんの『ボトルネック』。装丁をみて、何故か懐かしい感じがしたので、古い本なのかなと思ったら割と最近のものだった。裏表紙に『青春ミステリの金字塔』等と書いてあったので、これまたあんまり縁がなさそうだなあと思って。
こっちの方は割と好み。1冊目と同じように不可思議な設定があるけれど、早い段階で提示してくれるし、その設定が物語のドライブになっていて分り易い。かと行って先読みできてしまうわけでもなく、最後まで読んでいて楽しかった。話自体はハッピーな話ではないけれどね。

新潮文庫はいつからパンダがマスコットなのかなあ。アレのせいで買ってしまってちょっと悔しい。こうやって新しいもの読むきっかけになるのは悪くないけどさ。

2012年7月23日月曜日

失敗の本質|読書記録

この週末を使ってようやっと『失敗の本質』を読み終わった。先に「超」入門の方を読んでいて、今回元の本を読んだのだけれど、元の本のほうは、具体的な作戦における意思決定のされ方や、事態の推移が詳しく整理されていて、より、問題となる組織の性質が理解しやすかった。そういう意味で、一章の失敗の事例研究が一番面白かったと思う。二章三章の部分は、「超」入門の方でも良いんでないの、って思う。読みやすいし。でも、「超」入門の方だけ読んでも、あんまり腑に落ちないのではないかな。数あるビジネス書のひとつとして読み流してしまいそう。その点、一章の事例研究は、読んでいて共感することがたくさんあって身につまされる感じ。生まれる前の戦争のことだけれど、いまだに、あ、そんなことあったなと自分の周りの環境におきかえて共感できてしまう。なので、この元の本の一章を読んでから、二章三章なり、「超」入門を読むなりしたほうが身につきそう。

30年くらい前の本だけど、読んだほうが良い組織体は今もたくさんあるよねきっと。読んでよかった。少しづつでもやれることやっていこう。

2012年7月12日木曜日

『熱風』で藤森照信氏が連載を始めていた件

タイトルでほぼ完結しています。。
ジブリ出版部の出している小冊子『熱風』の7月号から、藤森照信さんが、『建築の素』という連載を始めています。
この冊子、存在は知っていて気になっていたものの、現物に出会う機会がなかったのですが、先日丸の内の丸善に行ったときにたまたまおいてあったので頂いてきました。そしたら、たまたまその号から藤森さんの連載が始まっていてたのです。そして面白い。
藤森さんは建築史家でありながら実際の建物のデザイン等も手がけている建築家で、曲がりなりにも大学の時に建築学科にいた僕は、神長官守矢資料館や高過庵などを雑誌で見てショックを受けたりしたものでした。
この号では”自然素材と建築”をテーマにした連載のはじまりとして、まず土を取り上げ、ジェンネの泥の大モスクについて書かれています。
内容については触れませんが、実際に観に行かれたときのことを具体的なエピソードを交えてイキイキと描かれていて、建築に馴染みのない人が読んでも面白いんじゃないかなあと思います。
7月号は『館長 庵野秀明 特撮博物館』の特集が組まれていたり、坂本龍一と鈴木敏夫の対談が収録されていたり、読みでがあって面白いです。手に取ることがあれば是非。

2012年7月10日火曜日

森繁の重役読本|読書記録

1960年代に2000回以上放送された向田邦子作、森繁久彌朗読によるラジオエッセイの台本の一部をまとめたもの。一篇一篇がみじかくてつるりと読める。向田さんの最初期の仕事で、のちのものと比べると物足りない感は否めないけれど、会話や細かな所作の描写はのちに通じるものがあって読んでいて楽しい。でも、まえがきとあとがきの位置にある森繁さんについての文章が一番面白かったかも。巻末の森繁さんの文章も面白い。ひとつひとつが短いので合間の時間を楽しく過ごすには向く。

2012年7月9日月曜日

思いやりと想像力|礼儀作法入門|読書記録

礼儀作法をテーマにしたショートエッセイ集。台東区リサイクルセンターのリサイクルブックの棚から見つけて、山口瞳さんの他の著作は読んだことありませんが、表紙が可愛かったので頂いてきたもの。電車移動の暇つぶしに読んでいました。


よくあるハウツー本のようなタイトルですが、礼儀作法をキーワードに世の中のいろんな事象を批評しているエッセイで、読んでいてなかなか小気味が良いです。1974年から1年間連載したもということで、表面的なイベントは時代を感じさせることも多々ありますが、根底のところはずっと通じるものを感じます。相手の想いを推して思いやるのが礼儀作法の底にあるものだということをさまざまなエピソードを通じて訴えかけているよう。やっぱり想像力が大事だよねと改めて思う。

ここのエピソードについても、ひとつの参考として読んでみたら面白いんじゃないかと。入院見舞いの話には思わず膝を打ちました。文章は軽妙でとっても読みやすいです。

2012年7月8日日曜日

7×7 7e.p. 10years anniversary show雑感

レーベル7e.p.さんの10周年記念ライブヘ行ってきました。最近平日の夜うごけないのもあって全然ライブ行っていなかったのだけれどこれは土曜日だったし、大好きなbloodthirsty butchers、mools、toddle、二階堂和美さんが出るということで行くしかないと思ってちょっと前から予約していました。他のバンドは存じあげなかったですけれど、初めにやるMaher Shalal Hash Bazだけ出かける前にちょっとググる時間があって下の動画を見て面白そうだったので凄く楽しみにしていました。動画のディスクリプションにある"日本で最もナイーブな作曲家でミュージシャン"というフレーズが気になって。
一人でのこのことでかけます。途中東急渋谷にの丸善×ジュンク堂で鳩居堂の葉書と、便箋と封筒を買うなど。鳩居堂の葉書、可愛くて安くて好きです。
で、会場に向かう。予約の名前を告げるとチケット番号の末尾が7番ってことで700円キャッシュバックです。ラッキー。1/10のあたりを引く程度の運を使ってまったぜ。
見知った顔はあるかなとキョロキョロしたけれど見当たらず、とりあえず一番前の方へ。
はじめはMaher Shalal Hash Baz。ギターにエレキバイオリン、オーボエ、トランペット、ホルン、鍵盤ハーモニカ?など総勢7名のメンバーがずらりと並んで壮観です。エレキバイオリンがとっても格好良かった。音楽に合わせて朗読したり、工藤さんがその場で指揮しているような進め方をしていたり、とても面白かった。音も好き。

2番目はtoddle。toddleはCDで聴くと凄く切ない気持ちになるのだけれど、ライブで見るときは凄く楽しい。ニコニコしちゃう。ベースの江崎さんとドラムスの内野さんのリズム隊がすっごく楽しそうに演奏していてもうそれ見ているだけで幸せな気分になる。江崎さんがドラムけって飛んだときは格好良かった。それにあのどこか切ないメロディと歌が載っかって、もう得も言われぬ幸せな気持ちになってしまう。

3番目のSick Of Recorderは、あまりにお腹が空き過ぎて(あさからキャベツの千切りしか食べていなくて。。)ちょっとごはん食べに出ちゃったので最後のほうしか聞けませんでした。爽やかな感じで格好良かったです。

4番目はmools。一度ライブで見たことあったけどずいぶん前だよなあ。その時のイメージが強烈で酒井さんは裸足で演るものだと思っていたけど靴履いていました。でもすごい動きまわるのは相変わらずで楽しい。内野さんは相変わらずニコニコと叩いていていやされるし、浜本さんはイケメン顔で弾いているなあと見ているとときどき顔の右側半分をクシャって歪めて面白い。そして有泉さんはたんたんと演っている。絵がまず面白くて楽しい。そして音と詩も素晴らしい。

5番目ゆーきゃん。大阪でライブしてからきたとのこと。ギターとベースのツーマンのシンプルな音に、裏声で優しくうたうしんみりとやさしい気持ちになるような歌。関電でのデモの話や、大阪の風営法事案についてもお話しされていました。クラブだけでなくライブハウスも規制されているらしい。それに関連した署名集めの話など。

6番、bloodthirsty butchers。小松さん髪の色がますますシルバーになっていて素敵。吉村さんはなんだかスリムになった気もする。田渕さんと射守矢さんは始めて見た時から変わらないように見える。彼らのライブを聴くといつも泣きそうになります。音が綺麗すぎて。ライブだとボーカルが楽器の音にほとんど埋没する感じなので(最前列に居るのもあるかもだけれど)、CD音源聞くよりもずっと演奏が強調されて、あのきれいな音が聞こえて、揺れる。最近の曲は一層メロディアスになっているような気がする。

最後は二階堂和美さん。ニカセトラというカバーアルバムとneco眠るが演奏しているDODDODOの『猫がニャ~て、犬がワンッ!』を歌っているのが大好きでよく聞いているのだけれど、オリジナルのは実は聞いたことがなかった。生で見るのも初。彼女も広島でライブしたあとにこちらに来たとかで、実はゆーきゃんがやっているときにはまだ着いていませんでした。ゆーきゃんといい、そのスケジュールで来てくれるなんて7e.p.愛されてますねえ。ステージはじまる前に7e.p.の斉藤さんが二階堂さんについて”世界で最高のシンガーの一人”のようなことをなんども言っていたけれど、嘘偽りなしと思う。得も言われぬ音を口から出していてびびった。あとお祭りみたいな人で凄く楽しい。最後は内野さんがドラム叩いて斉藤さんと有泉さんにも何かしら叩いて酒井さんが横笛吹きながら出てきて、客ステージに上げたり、ステージ降りて練り歩いたり凄く楽しい感じに。なぜかステージに上がったけど何もできずに間抜け面晒してたのはちょっと消し去りたい記憶。楽しかったんだけどさ。

より多彩で素敵な音楽により多くの人が出会えるよう活動している7e.p.のみなさまに感謝を。10周年おめでとうございます。

久しぶりにライブに行って本当によかった。またいこう。