2011年7月19日火曜日

糖分シンドローム

糖分シンドロームは、児童が不安定な精神状態に陥った際に糖分を含む菓子類等を与えることにより顕れる行動パターンのシミュレーションモデル。
加納朋彦により提唱された。


概要

児童が不機嫌になったり、泣き出すなど不安定な精神状態に陥った際に糖分を含む菓子類等を与えると一時的に機嫌が良くなり、精神状態が安定する。 これを繰り返すことで、児童がお菓子をほしいがために、無意識に極端に不機嫌になりやすくなる傾向が現れる可能性がある。 糖分シンドロームはこの状態の生起を許す、児童の行動を定式化したモデルのうちの幾つかが示すシミュレーション結果の一つ。

経緯

糖分が子供の行動に対して悪影響を与えるという説は早くから出ており、1922年にはアメリカのShannonが「砂糖を含む食物は行動に好ましくない効果を与える。」と発表し、1947年にはアメリカRandolphが「精神的緊張疲労症候」という説を立てて、Shannonを支持している。FAO/WHOはこれらの説について実験されている多くの文献から、その信憑性を検証したが、結論として「砂糖は子どもの認識行動や行動を変えるという仮説は証明できなかった。」としている。
これを受けるかたちで、砂糖そのものが原因であるというよりは、それが与えられる文脈が原因なのではないかという仮設のものと、行われた思考実験がこの糖分シンドロームである。
もともと、安易に多分に糖分を含む菓子類を児童に与える保護者が増加していることを憂いて1980年初頭に提唱された思考実験であるが、時代が進むにつれ成人を対象としても同様の傾向が考えられるのではないかという議論が出始めている。

いくつかの実例や実験結果が報告されているが、科学的に有意な検証はなされていない。

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